皮膚の疾病

薬疹

薬疹は、薬により生じる発疹全般をいい、薬の内服や、注射により起きる事があります。特に問題になるのは、同様の薬であってもある特定の人にだけ起こるアレルギー性の発疹です。一般的に薬疹というと、このアレルギー性薬疹のことで、薬に対し、反応する抗体がある人や、これに反応する細胞を持つ人にのみ起こります。

薬に反応する抗体等ができるのは、内服の場合薬を飲んですぐではなく、1、2週間後と考えられています。軽症の薬疹はともかく、薬の内服を止める事、しかし、重症の薬疹の場合は、薬の内服、投与を止めるだけでは回復せず、悪化しますので、見極めて素早く対応する事です。

重症の薬疹には、同様の症状を見せる中毒性表皮壊死融解症(TEN)やスチーブン・ジョンソン症症候群(SJS)があり、重度のやけどに皮膚が赤くなり、擦るだけで剥離します。特に粘膜部分に症状が起こります。この二つの症状の違いは、皮膚のはがれ場面積が全身の10%未満のものをSJS、30%以上のものをTENとし、また、主にSJSでは、症状が粘膜部分にのみ起こります。早期であればステロイドの十分な投与が有効です。重篤な場合は効果はありません。

ほかに、薬剤性過敏症症候群があり、これは薬以外にヒト6型ヘルペスのウィルス感染も関係します。原因となるのは抗痙攣剤や、尿酸値を下げる薬となる事が多く、発症するまでに3週間以上、1年かかる場合もあります。発熱やかゆみのある紅斑、リンパ腺の腫れ、白血球の増加があり、薬を中止しても症状は改善せず、後から投与を受けた薬に対しても反応してしまう為、治療に使う薬の選択が重要です。